一部の人々は家族よりも外部の人間を重視することがあります。
このような行動は、配偶者や親などが家庭よりも外の人間との約束を優先する状況で見受けられるかもしれません。
あるいは、自身が親族よりも外部の人々を先に考慮することが自分にとって自然だと感じることもあるでしょう。今回は、そうした家族より他人を重んじる人々の心理について詳しく解説します。
家族よりも他人を優先する理由
家族よりも他人を優先する状況は少なくありません。
例えば、ある人の配偶者が家庭を顧みることなく他人との約束を優先したり、妻が他人の評価を気にして夫や子どもの要望を後回しにすることもあります。
自身が親族よりも外部の人々のことを優先してしまう場合も考えられます。
他人を重視すること自体が悪いわけではありませんが、それにより家族が軽視されるのは問題があるでしょう。
家族との関係が良くない場合、このような行動を取る理由が理解できるかもしれませんが、そうでない場合には理解しがたいものです。
では、なぜ人は親族よりも無関係な他人を重んじるのでしょうか？
他人を優先する心理的動機3つ
他人を重んじる心理にはいくつかの共通点が存在します。それらは何か見てみましょう。
社会的評価を重視する
他人を重んじる主な心理的動機の一つに、社会的評価への意識があります。
周りの人々の目を過剰に気にする人は、自分が常に完璧でなければならないと感じたり、恥をかくことを極端に恐れる傾向があります。
このような自意識過剰な人々は、家族の前ではそれほど他人の目を気にしないかもしれませんが、外部の人々の前では違います。
その結果、家族よりも外部の人々の意見や評価を優先することになります。
この心理を持つ親は、子供に対して「人に迷惑をかけるな」と強く言い聞かせたり、他人から羨ましがられるような子供であることを強いることもあります。
このような親は、いわゆる毒親になりやすいので注意が必要です。
家族に対する過剰な依存
家族より他者を重視する背後には、しばしば家族への過剰な依存が見られます。
多くの人が家族の中で自分だけが特別扱いを受け、わがままが許されると感じています。
職場や友人との交流では自分のイメージを保つために慎重に行動しますが、家庭内ではそのような配慮をする必要を感じない人も多いです。
これは家族ならばどんな行動をとっても見捨てられないという安心感に基づいています。
しかし、これを別の視点から見ると、それは家族に対する甘えとも解釈できます。
家族を当たり前と見なすあまり、他の人々、例えば友人や同僚などをより大切に扱ってしまうことがあります。
実際には家族への愛情が根強いため、何かあった時にはその感情が顕著に表れます。
家族に対する失望
家族より他人を優先する別の心理として、家族に対する深い失望があります。
親や配偶者との関係が上手くいかなかったり、そこから十分な愛情を感じられなかったりすると、人は家族以外の場所で愛情を求めるようになります。
例えば、親と仲が悪い子供、夫婦関係が冷え切っている配偶者、家庭内で居場所を見つけられない人などがこれに当たります。
愛情を期待していた場所からそれが得られないと、その絶望感から他の人々への愛情を強く求めるようになります。
これは家族を蔑んでいるわけではなく、単に他からの愛情をより大切にしているだけです。
このような状況のパートナーがいる場合、それが原因で家族関係がさらに悪化することもありますので、注意が必要です。
心から他者に尽くす例外も存在する
一部の人が家族よりも他人を重視する行動は、大抵の場合、自己の満足を追求しているからです。
外部の人々に親切に振る舞っているように見えても、実際には自己の欲求を満たそうとしているのが一般的です。
しかしながら、真に他者への親切を生きがいとし、それが原因で家族をおろそかにしてしまう人も稀にいますが、こうした例は非常に珍しいです。
したがって、ここで述べたような心理を持つ人が一般的であると理解することが重要です。
