学校から配られる資料の中には、家族や子供について記述し提出する必要があるものが含まれています。
特に難しいのが、子供の性格をどう表現するかです。
大人自身が自分の性格を記述する際も「一体何を書けばいいのだろう？」と迷いますよね。
日々一緒にいる我が子の性格を突然尋ねられると、すぐに答えが浮かばないことが多いです。
そこで、今回は子供の性格の観察方法とその表現の仕方について説明します。この記事が、「子供の性格をどう表すべきか」と悩んでいる方の参考になれば幸いです。
子供の性格を分析する
子供の性格を記述するには、まず彼らの行動や反応を観察し分析することが重要です。
それは難しい作業ではありません。
どんな特性が良く、どんな部分が改善が必要かを大まかに挙げてみましょう。これは子供の長所と短所の分析です。
例えば、
「性格が明るく、物おじせずに友達と協力して行動することができる。
正義感が強く、不正を嫌うが、感情が高ぶると言葉で気持ちを表現できないこともある」
といった具体的な記述が可能です。複雑に考える必要はありません。
子供の性格を長所と短所に分け、それぞれをシンプルに挙げていくことで、性格についての記述が容易になります。
長所と短所を明確にする
子供の性格を具体的に考えるとき、次のような分け方ができます。
子供の長所と短所を以下の表にまとめました
| 長所 | 短所 |
|---|---|
| 明朗 | 感情表現が不得意 |
| 親切 | 整理整頓が苦手 |
| 積極的 | 怒りやすい |
| 活動的 | 消極的 |
これらを具体的に考えていくと、意外にもすぐに答えが見つかります。
最後に、長所と短所の識別方法と記述技法をまとめます。
子供の長所を具体的に記述する方法
子供の長所はその子の良い側面を示します。親として、子供のどの行動が心地よいと感じるか、それが長所です。
日常生活で感じる子供の良い点を挙げることができます。
もしすぐに思いつかなければ、以下のようにしてみてください。
- 前日の子供の行動を細かくリストアップします。
- そのリストから長所と考えられる行動を選び出します。
記録例
- 朝7時に自分で起床。
- 朝食をきちんと食べる。
- 出発前に忘れ物がないか確認。
- 学校から帰った後、友達と遊びに行く。
- 帰宅してすぐ手洗いとうがいを行う。
- 忘れ物をしたことを先生に正直に報告する。
- 夜、風呂上がりに宿題をする。
- 10時には寝る。
これらの行動を基に長所を洗い出し、具体的に記述します。実は、すべての行動を長所として挙げることができます。
長所の具体例
- 朝7時に自分で起きる 自主性があり、生活リズムが整っている。
- 朝食をしっかりと食べる 栄養をしっかりと摂取し、食べ物を大事にする。
- 出発前に忘れ物を確認する 物事の準備を自ら確実に行う。
- 友達と遊ぶ 社交的であり、友人との良好な関係を築いている。
- 帰宅後の衛生習慣 基本的な生活習慣をしっかりと守る。
- 失敗を正直に報告 誠実であり、失敗から学ぼうとする姿勢がある。
- 宿題をする 責任感があり、義務感を持って行動する。
- 定時に就寝する 良好な睡眠習慣が身についている。
これらは、親にとっては当たり前かもしれませんが、子供が自発的に行えるようになることは、その成長を示しています。どんな小さなことでも、それが長所になり得るのです。
子供の短所の特定と改善方法
短所は子供の改善が必要な側面を指します。親が気になる行動や、改善が望まれる点です。
短所の指摘は注意が必要であり、視点を変えることで長所にも変わり得ることを意識しましょう。
例えば、「活発さがない」という短所も、別の見方をすれば、「静かで落ち着きがあり、集中して読書ができる」とも言えます。これが長所に変わります。
短所は普段の生活で子供に注意を促すことから見つかります。
以下のような日常の指摘を参考に、短所を洗い出してみましょう。
- 言われたことをすぐに実行しない 行動の開始が遅れがち。
- 宿題をしない 必要なことを先延ばしにする傾向がある。
- 使った物を片付けない 物の整理整頓が苦手。
- 約束を守れない 規則を理解し、守るのが難しい。
- 道具の準備をしない 事前準備や計画的な行動が苦手。
- すぐに手を出す 感情をコントロールするのが苦手。
- 内向的すぎる 社交的な場面で積極性が欠ける。
- 元気がない 活動的な行動を取ることが少ない。
- 物事を最後までやらない 途中で興味を失いやすい。
- すぐに怒る 感情のコントロールが苦手。
これらの短所も、それが示すのは子供が成長するための可能性です。
短所があることは普通であり、それが「その子らしさ」の一部です。
注意して、それらを改善することも可能ですが、短所ばかりに目を向けず、子供の長所を認識し育てることが大切です。
子供の性格記述のガイドラインと例文
子供の性格を書く際に具体的なルールはなく、自由に記述して構いません。
しかし、その自由さが逆に書くことを難しくさせる場合もあります。以下に、効果的な性格の書き方を示します。
子供の性格の記述方法
- 長所を記述する
- 短所を記述する
- 親としての希望を記述する
これまでに長所と短所の見つけ方や書き方について説明してきました。
通常、1～2つのポイントを挙げるだけで十分です。親としての希望については、「どのような人物に成長してほしいか」という願いを記入します。
例えば、「元気に自己表現をしてほしい」や「友人との関係を大切にして学校生活を楽しんでほしい」などです。
もし特に記述する内容がなければ省略しても問題ありません。
以下に具体的な例文を示します。
子供の長所と短所を別々に、または一緒に記述することができます。
ここでは一緒に記述していますが、分けて記述する場合はそれぞれのカテゴリーに分けてください。
例文をそのまま使用することが難しい場合は、適宜調整してご使用ください。
子供の性格記述の例文
- 「新しい友達ともすぐに打ち解け、外で活動することが大好きです。ただし、自分のやりたいことを優先しすぎてしまうため、時に後悔することがあります。」
- 「昆虫に関心を持ち、興味があることは積極的に調べる姿勢を見せています。友人ともよく遊んでいますが、物を置き忘れることが多く、整理整頓には苦手意識があります。」
- 「工作が得意で、家にある材料を使って色々なものを作ります。食事に関して好き嫌いがなく、何でもよく食べますが、集団の中に入るのは苦手です。」
- 「明るく活発で、体を動かすことを特に楽しんでいます。一度決めたことは最後までやり遂げる力を持っていますが、話をじっくり聞くのは苦手です。」
- 「家の中で積極的に手伝いを行い、時間を意識した行動ができるので生活リズムが規則正しいです。ただ、自分の考えに固執しすぎることがあり、他人の意見を聞く柔軟性を身につけてほしいです。」
- 「考えたことをはっきりと表現でき、何にでも集中して取り組むことができますが、時に周囲への注意が散漫になることがあります。」
- 「規則正しい生活を送っており、早寝早起きを心がけています。親しい友達には自分の気持ちを伝えることができますが、内向的な面もあり、広い交友関係を築くのが苦手です。」
学校で要求される性格の記述は、主に指導の参考として利用されます。
教員はこれを参考にして、例えば「自分の気持ちを伝えるのが苦手」と記載されている子供に対しては、トラブルが生じた際により丁寧に対応を考えることができます。
子供の性格記述は難しく考える必要はありません。
「こんな特性がありますので、よろしくお願いします」といった気持ちで記述すると良いでしょう。
「子供の性格をどう記述すればいいか」とお困りの方々に、この記事が少しでも参考になれば幸いです。
